研究会の名称:
繊維応用技術研究会
会長:
上甲恭平 (椙山女学園大学 名誉教授)
研究会の概要:
本研究会はこれまでに、繊維関連企業の技術基盤の確立あるいは再構築、新たな技術開発のエネルギーを蓄えることに主眼を置いた活動を行ってまいりました。天然繊維(羊毛・毛髪・セルロース)を中心課題に据え、「繊維技術の生きた知識の学習」と「新たな繊維技術の萌芽研究」を柱に、その時折のトッピクスによる新たな知識・情報の集積も含めながら研究会活動を行っております。
活動内容:
・研究会(講演会)の開催(年3回)
・書籍の出版
令和6年度企業会員 :
エステートケミカル㈱、花王㈱、クローダジャパン㈱、コタ㈱、サンスター㈱、㈱成和化成、タカラベルモント㈱、玉理化学㈱、㈱トーア紡コーポレーション、㈱ナンバースリー、ニッコーリファイン㈱、日本毛織㈱、日本蚕毛染色㈱、日本ロレアル㈱、㈱ファイバージャパン、パナソニック㈱ アプライアンス社、㈱プロテックスジャパン、松本油脂製薬㈱、㈱マンダム、御幸毛織㈱、㈱ミルボン、洛東化成工業㈱
(企業名五十音順)
理事・顧問:
会長 上甲恭平 (椙山女学園大学 名誉教授)
理事 大森英城 (日本毛織)
理事 [会計] 桑原里実 (和洋女子大学)
理事 小池謙造 (花王)
理事 小石原正晴 (洛東化成)
理事 [会計監事] 長澤則夫 (元 日本羊毛産業協会)
理事 [事務局] 陰地威史 (大阪産業技術研究所)
顧問 濱田州博(公立諏訪東京理科大学学長・信州大学名誉教授)
沿革:
・ 平成2 年4 月~平成5 年3 月
大阪府産学官共同研究事業「ニューバイオテクノロジーによる新規酵素の創成と繊維素材の改良・開発に関する研究」
・ 平成5 年
繊維への酵素利用研究会(当研究会の前身)発足 (会長 川畑弘一 前洛東化成工業株式会社会長)
上記共同研究終了に伴い、参画企業のうち10社発案により発足(設立時:企業会員12社)
・ 平成9年
繊維応用技術研究会 発足 (会長 川畑弘一 前洛東化成工業株式会社会長)
より広範な活動を行うため繊維応用技術研究会と改称研究活動と講演会開催事業、既存の技術・知識の継承を目的
(設立時:企業会員28社)。
・ 平成10 年7 月 荒井基夫先生 会長に就任
・ 平成13 年7 月 第14回研究会 (5周年)
・ 平成18 年7 月 第30回研究会 (10周年)
・ 平成19 年7 月 上甲恭平先生 会長に就任
・ 平成26 年8 月 第53回研究会 (15周年)
繊維応用技術研究会設立にかかる趣意書:
繊維への酵素利用研究会では平成5年に設立以来、酵素を応用した繊維加工の実用化ならびに新規の酵素の開発に取り組んできました。本研究会は酵素というひとつの素材に焦点を絞り、企業間の連携はもとより学(京都大学、大阪府立大学)、官(大阪府立産業技術総合研究所)との連携を図りながら多くの課題に取り組んできたユニークな研究会でありました。
現在の繊維業界をとりまく厳しい環境を切り開くには、今後ともこのような研究会が必要であり、これまで培ってきた研究会の財産を無にする事な<新たな目標に向けて人的財産を活用していくべきであることは会員一同認めるところであります。
本研究会は新しい技術への挑戦が本旨でありますが、各企業の酵素応用技術の進展状況から酵素に関わる課題設定が困難になっております。とは云え、酵素加工に代わる参画企業共通の新規技術課題を設定することも大変難しい状況にあります。
このような時期、「温故知新」の諺の如く、企業における技術基盤の確立あるいは再構築を行い、新たな技術開発のエネルギーを蓄えることが重要なことではないでしょうか。一方、教育界に目を転じますと、過去10年、大学、工業高校等での繊維関連教育が軽んじられたため繊維学の継承が危うくなりつつあります。古きを訪ねようとしても訪ねる所がないと云う事態も起こり得るでしょう。特に、天然繊維に関してはこの傾向は顕著であり“今”を逃しては”生きた知識”を学ぶことができないと云っても過言ではないでしょう。
平成9 年4 月吉日